7.鍋
すき,という気持ち
武蔵森学園中等部サッカー部の正月は、短い。
仕方ないとは思っている。それに、家でどうせダラダラするくらいならボールを蹴っていた方がいい、ともいえなくもない。年明け早々の試合のことを考えると、まあ仕方ない。それに、なんといっても正月は、何故だかスポーツの季節でもある。その辺は重々承知していた。しかし、しかしただ一つだけ、どうしても納得できない問題があった。
それは、
―――――飯。
育ち盛りの少年達にとって、三度の食事があるかないかは死活問題である。しかし正月の休み中は食堂が、学校が始まるまでの1週間、開かないのである。
自然、その間は自炊を強いられる。
繰り返そう、これは、死活問題なのだ。
「また鍋かよッ!?」
三上の悲痛な叫びが廊下にこだまする。
「…また、ってまだ3回目じゃないか」
買い物から帰ってきたところを運悪く三上に遭遇してしまい、渋沢はボリボリと頭をかいた。
「もう、だろ。2回続けば十分だ」
じゃあ、自分で作ればいいではないか、とは渋沢は言わない。ただその代わりに苦笑して、
「…すまん、だが今日は藤代のたってのリクエストなんだ」
と、買い物袋を持ち上げてみせた。
買い物まで自分で行く必要なんてねえのに、三上は半分渋沢の為に大げさにため息をつくと、
「ハイハイ、じゃあ明日は鍋以外な」
と面倒くさそうに言った。そして乱暴に買い物袋を奪い取る。
「鍋は楽なんだけどなあ、やっぱだめか?ずっと鍋ってのは」
「却下」
ばさりと切り捨ててみてから、ちょっと思いとどまって言い直す。
「…せめて、隔日にしろよ」
なんだかんだいいつつ、鍋とはいっても料理ができるのは渋沢だけなのだ。毎日コンビニ弁当のお世話になっている他のやつらに比べたら、それでもまだましな方だ、ってことは自覚している。
「あ…どこで食う?」
「どこでも」
「娯楽室のこたつでいいか?とっとくわ。そっちに、近藤か中西かおくる」
渋沢の返事を待つ前に、三上は奪った買い物袋を再び押し付けると、慌しくその場を後にした。
娯楽室は、1階の1番奥にある。そこに行く途中に廊下で中西とばったり会って、渋沢がキッチンにいるから手伝いに行ってくれ、と告げてから、なんとなく早足で娯楽室に向かった。
娯楽室の横開きのドアをガラガラと音を立ててあけると、すぐそこにフローリングの床が広がっており、そのさらに奥まったところに8畳の和室がある。そこに、こたつが置かれているのだ。
人の気配がなく、ひっそりと静まり返った部屋は肌寒かった。ぶるりと身震いすると、電気をつけるついでに壁に貼り付けられているエアコンのスイッチをオンにした。しばらくしてゴォーという低い音がしはじめると、生暖かい風が頭上からふいてきた。三上はそれを確認すると、奥の和室に向かう。そしてこたつに入って、一息。
「暖ったけ〜…」
思わず呟いてしまった言葉は、誰もいない部屋に響いて吸い込まれるように消えた。どのぐらいかかるだろうか、三上はこたつの布団を肩までもちあげると、頭の中で計算する。…遅くとも1時間、といったところか。寝てるかな、そう思って横になりかけた時、だった。
ピシャッという音と共に乱暴に娯楽室のドアが開けられる音がして、騒々しく誰かが入ってきたのは。
「えー、だってさー、あそこの鳥はオレンジ色だったよ?」
「違うって、それはインコだろ?俺がいってんのはブンチョウ」
「ブンチョウ?それってあれ、高橋さんが飛ばしてたやつ?」
「それは誠二……あ、先輩、こんばんわ」
入ってきたうちのひとり、笠井と目があって、三上は、なんとなく気まずげに「おう」と答えた。
「あ、三上先輩!」
もう片方の騒がしい方、藤代はズカズカと畳の上にあがりこむと、三上の真向かいのサイドにするりと滑り込んだ。それを、三上はなす術もなく目で追う。
「先輩、おみくじで大凶ひいたってほんとですか?」
間髪置かずに藤代が好奇心に満ちた目で覗き込んできて、三上はガクリと肩を落とした。
「ひいちゃわりーのかよ」
半分ヤケになって答える。
「すっげー!三上先輩運いいっすねー!大吉より確率低いですよ、それってきっと」
三上の様子なんておかまいなし、藤代が心から感心した様子で言った。そして、ね?と横に座った笠井に同意を求める。
「運いいっていうか、それって…逆に…」
「なんで?運いいって、だって、俺いっつも大吉だもん…でもいいことないし」
運の悪さを、運がいい人間に羨ましがれることほど微妙なことはない。正直、気にしていないといいつつ新年早々大凶をひいてしまったことはずっと心の中にひっかかっていたのだ。
「…藤代、てめぇいっぺん死ね。つーか、いっぺんと言わず三度くらい死んで来い」
「ええ!?何ですか突然、酷いですよー」
口を尖らせる藤代に、「今のは誠二が悪い」と笠井がすかさず突っ込みをいれた。
こたつにもぐりながらそんな応酬を再現なく繰り返していたら、再び娯楽室のドアが開く音がした。その音で、三上は自分が藤代のせいで寝そびれたことを知る。鍋を抱えた渋沢を筆頭に、中西、根岸がゾロゾロと入ってきて、8畳の和室がいっきに狭くなった。
「おー、お前ら後片付けしろよー」
根岸が三上の隣に座りながら、釘をさした。お前ら、というのに自分が含まれているのに気付いて、三上はハイハイ、と適当に返事をする。
「何ナベ?」
そういえば聞いてなかった、と誰にともなく問い掛けたら、
「豆乳ナベっすよ!」
と、藤代という予想外なところから答えが返ってきた。そういえば今日の鍋は藤代のリクエストだったな、という事を思い出して、なんだか苦々しい気分になる。
「湯葉つくろうぜ、湯葉」
中西がガスコンロに火をつけながら、鍋を覗き込んだ。
「なに、湯葉って豆乳からできんだっけ?」
「だぜ」
「湯葉うまいよなー…渋沢好きそう」
ガチャガチャと音をたてて器を分けながら、根岸が言った。
「俺?確かに好きだが」
渋沢が苦笑する。
ジョークではないけれど、渋沢は渋いものが好きだと当然のようにみんな信じている。
「豆乳鍋はさー、最後の雑炊がうめえんだよな」
「あれ、そういや近藤と辰巳は?」
舌なめずりをする根岸をよそに、三上はそういえば見当たらない二人の存在を思い出した。
たしか午後の練習の時までは、いたはずだ。
「あー、なんか外に食いに行くとか言ってたぜ」
「ちっ。逃げやがったな。こっちはバカ代のせいでまた鍋だというのに」
「あ、ひどいッス!先輩だって豆乳鍋食べたかったくせに!」
「はあ?俺は食べたいなんて一言も言ってねえよ、ばーか」
「あれ?そうだっけ。まあいいや…あ、湯葉できてますよ!」
全然よくねえ!怒鳴りかけて、けれど当の藤代の注意が完全に鍋の方にもどってしまったのに気付く。仕方なく藤代を睨みながら、行き場のなくなってしまった勢いをチッという舌打ちにかえた。
「そろそろ野菜いれるぞ」
中西はわざわざそう断ると、右手にもっていた野菜がてんこもりにもられた大皿を、ザー―ッと鍋の中にあけた。
「…えらく豪快だな」
「男の料理ですから」
三上があっけにとられていると、中西が得意げに胸をはった。
「いや、いばるとこじゃねえから……渋沢、箸とって、箸」
「菜箸でいいか?」
「おう、センキュ」
渋沢から手渡された菜箸を手に、三上は鍋の中の山盛りの野菜をぐるりとかき回す。
「肉もいいんじゃねえか?」
さらにかき混ぜながら言う。
はい、と渋沢から肉の入った皿を渡され、それをドバッと鍋の中にあけた。
「蓋は?」
「はいよ。…鍋奉行さま」
根岸がにやにやと笑いながら、蓋を差し出した。
三上はそれを受け取りつつ、根岸を軽く睨む。
「うるせ」
「指令塔としての血が騒ぐんだろ、な、三上くん」
中西がちゃちゃを入れる。
「あー、なるほど!いいパス(肉)を期待してるよ」
根岸に怪しい笑顔でポンポン、と肩を叩かれて、三上はそれを敵意むきだしで振りほどいた。
「…てめえにパス(肉)はやらねー」
「だったら取り返すまでだ」
「取れるもんならとってミロー」
「へっ!後悔すんなよ!」
「…いや、だから味方同士で争ってどーすんの」
すかさず中西に突っ込まれて、二人で顔を見合わせると同時にハハハッ!と声をあげて笑った。
「…そろそろいいんじゃないっすか?」
さっきから大人しくしていると思ったら鍋を凝視していた藤代が、耐え切れずに声をあげた。
「あ?まだだっつーの。まっとけ」
まるでさかりのついた犬のようだ、今にもヨダレを垂らしそうな藤代に、三上は苦笑した。
「あと1分しか待てません!早く!はーやーく!はーやーく!」
「だまれ」
「はーやーく!はーやーく!はーやーく!」
「あぁうっせぇ!てめぇは幼稚園児かッ!笠井、そのバカどうにかしてくれ」
「セージ、三上先輩大凶ひいて気がたってるんだからあんま刺激すんなよ」
「……ッ!」
思わず絶句した三上の背中を、中西が、笠井お前最高!と笑いながらどさくさに紛れてバンバン叩いた。
「てめぇ、いってえんだよ!」
「ったりめえじゃん、叩いてんだもん」
「…調子のるんじゃねえよ」
言い終わるが早いか、中西に掴みかかる。不意をつかれた中西は簡単に床に倒されて三上に組み敷かれてしまう。拳をふりあげる。顔面にむけて、一発!
「わ、てめ、やめろ、ぎゃはははははは!」
身もだえした中西が体をよじる。
「へっ、ばぁか。びびってやんの」
「てめっ、おぼえて…ぎゃはははは!」
殴るとみせかけた三上の拳は、バンザイしている中西の脇をくすぐりまくっている。
「おい、そろそろ鍋いいんじゃないか」
伺うように背中からかけられた声に、三上は仕方なく顔をあげた。のびあがるようにして鍋を確認する。
「あ、おう、いいんじゃねえ」
そして渋沢にうなずいてみせてから、鍋の蓋を注意深くあけた。もわっと白い蒸気が上がる。髪を乱れさせて起き上がってきた中西からの殺気を背中にかんじながら、三上は蓋をゆっくりとわきに置いた。
「きたー!俺この鶏肉ゲットー!」
「おい!先輩を差し置いて先にとるなっ」
「豚いただきー」
「トリ!」
「てめぇら、肉ばっか食うんじゃねえよ。葉っぱも食えよ、葉っぱも」
「っつーかこれ何鍋?」
「豆乳だろ?」
「…つーか、まじ、肉ねえ!なんだよこの豆乳、中身わかんねえし!」
「藤代、てめえ取りすぎだっつーの!絞め殺してつくねにすんぞこら」
「うわー!それ食いたくない、頭悪くなりそ」
「えー、先輩それひどいっす!」
「てめえが酷いっつの、おい、ディフェンスしろよ、どんどん藤代にゴールされてんぞ!」
「渋沢たのんだ!」
「え、俺?……藤代、野菜も食べるんだ」
「…えー……」
「うっわ、まじでえ!?おとなしくなってんし…!」
*
「餅いれるとうまいんだよなー」
「まじ?それってしゃぶしゃぶとかじゃねえの?」
中西の呟きに、三上は眉をひそめた。
「あー、そうかも」
「餅といえば、こないだの餅つきの、三上先輩のついたやつまじでうまかったっすよー」
ご飯粒を頬や鼻の頭につけた藤代が、嬉しそうに口をはさむ。
「…藤代、ご飯粒ついてるぞ」
見かねた渋沢が藤代に注意した。
「え、どこですかー」
顔を撫で回しながら藤代が答える。こことこことここ、と渋沢が自分の顔をさして教えているのを横目で見て、三上は呆れながら残りのご飯を全部一気にかきこんだ。
「…餅つきといえばさー、三上」
にやにやと嫌な笑いを浮かべながら、根岸が三上の肩を叩いた。
「何だよ、気持ちワリィ」
三上は思わず体をひく。
「あの女の子とはどうなんだよ」
「はあ?どの女?」
「ヤーダこいつてーれちゃってー!」
「はあ?意味わかんねーよ」
「あ、もしかして、あの餅こねてた人ですか?三上先輩と息ぴったりの!」
渋沢といちゃついていたはずの藤代が、突然割り込んできて三上はうんざりする。
「ぴったりじゃねーよ…」
「あのひとなら、昨日初詣行った時三上先輩と一緒にいましたよねー」
「……」
たまに口を開いたとおもったら、ロクなことを言わない。その場にいた全員の視線がこちらを向くのをかんじながら、三上はヤケクソついでに笠井を睨んだ。
「まじ?つーか誰、それ?」
中西が身を乗り出す。
仏頂面のまま何もしゃべらない三上のかわりに、根岸と藤代が身振り手振りで中西に説明しはじめる。三上は意識して表情を崩さないまま、根岸の背中越しで渋沢に密かに視線をおくった。
視線に気付いた渋沢と目があって、無言のまま念をおすと、渋沢が『わかってる』と瞳の奥で確かにうなずくのをかんじて、三上はほっとする。アイコンタクト。それは実践以外にもつかえる、まったく便利な代物であると三上は常々思う。
渋沢に口止めをしたのは、他でもない渋沢が根岸や藤代が知る以上のことを知っているから、である。それ以上のこと、といってもただ三上がとどうやって出会ったかとか、初詣のこととか、そういう事実だけなのであるのだが。でもそれだけのこと、といっても、ウワサ好きの根岸の手にかかったらどう変形して松葉寮中に広がってしまうかわからない。ただ女とふたりで話していた、というだけでこうなのだから。
ため息をつきたいのを堪えながら、本人を放っておいてヒートアップする鍋の席にまたうんざりするのだった。
それ以前に、自分とは本当にただ話しをするだけの仲なのだ、なんて言ったって、誰も聞く耳などもたないのだ。
「で、どこまでいったの?」
こういうたちの悪い輩は、黙殺するに限る。三上は無言でお茶をすすった。
「キスぐらいしたんじゃないっすか?キス!」
「まじ?あきらくん色オトコー!」
こういうたちの悪い輩は…
「…ほう、じゃあお望み通りキスしてやろうか?」
ガッと目の前の藤代の胸倉を掴んで、引きつった笑みをうかべる。
「わっ、ストップ!三上先輩目がまじっすよ!」
「ったりめーだろ、本気なんだから」
「うそォ!?」
「うるせえ」
「ストップ、ストップ、ストー――ップ!俺そんな趣味ないっす!」
「…俺だってねえよ、ばぁか」
本気で慌てて暴れる藤代の姿をみて一気に消沈すると、三上は掴んだ胸倉を押し返した。乱暴にその場に腰をおろして、こたつの布団をもちあげる。ふう、落ち着きかけて、となりの根岸くんが一言。
「…で、好きなの?」
「…好きじゃねーよ」
「嫌いなんだ?」
「…普通。っつーか、なに、好きって」
「えっ、先輩恋したことないんですか!」
考えるよりも先に口が動くらしい藤代につっこまれて、三上は条件反射で肩をおとした。
「…恋とかいうなよ、なんだよ恋って…」
途方にくれて呟く三上の向こうで、中西が満面の笑みをたたえる。
「教えてやろっか藤代、こいつの初恋はなあ、…幼稚園の先生だ」
うわー!ベター!と根岸が腹を抱えて大爆笑。
「ばっ…!…っに堂々とデタラメ言ってんだよ、ちげーからな!おいこらそこ、何笑ってんだよッ!」
ドン!とテーブルを力一杯たたいてみても、笑いが収まる気配なし。
カーッと頭に血がのぼって、こたつをひっくりかえしたいという衝動に駆られたその時、根岸くんが挙手。
「はい、根岸くん」
中西がご指名。何様だってんだ。
「恋とはなんですか。はい、渋沢くん」
「…ゴ、ゴホッゴホッ………は?」
穏やかにお茶をすすっていたところを突然ふられて、渋沢が咳き込みながら顔をあげた。
「渋沢くんの、恋の定義をお願いします」
根岸がかしこまって頭を下げた。
一瞬前まで馬鹿笑いしていた一同は、いまや興味津々で渋沢をみつめている。
「あー、なんだ、これ、真剣に答えるのか?」
渋沢が、そんな雰囲気に少し気圧された様子で恐る恐る尋ねる。
根岸が真剣な面持ちでうなずいた。
渋沢はそれを見て堪忍したようだ。しばらく真剣に考え込んでから、口を開いた。
「…その娘のことがどれだけの心の部分を占めてるか、っていうことじゃないかな。その相手の事で、嬉しくなったり、楽しかったり、悲しんだり、傷ついたりする度合いが多ければ多いほど恋なんではないか、と、思うのだが…」
段々小さくなる声に、なんだよ恥かしがるなら言わなけりゃいいじゃねえか、と思いながら三上は湯のみを口に運んだ。
……入ってない。
空の湯のみを持て遊びながら、妙に心に響く渋沢の言葉を、けれどそうとは認めたくなくて、くだらないことだと自分に言い聞かせる。
「さっすがキャプテン!いいこというねー」
中西がおどけながら、でもどこか感嘆した声で呟く。
「はい!恋とはドキドキだと思います!」
「いや、聞いてねえから」
藤代の発言にすかさず中西が突っ込む。
「そーだ、いいこと思い出した〜」
その様子を見ながら、根岸がイヤーな笑いを浮かべて誰にともなくイヤーな声をあげた。
「声キモイ。顔もキモイ」
根岸のこの顔はろくなことを考えていない時の顔だ。三上はうんざりしながら、とりあえずどさくさに紛れて悪態をつく。
けれど根岸はそんな嫌がらせなど気にせずとばかりにはははっと軽く笑って、
「かーさーいくーん、こないだ見たよー」
と今度は笠井に矛先を変えた。
こりねえ奴だ、と半分あきれながら、けれどどうやら自分の話題からはそれたらしい、というその一事に安心しながら、2人のやり取りを上の空で聞く。
鍋と、エアコンと、こたつと。暖かさでぼんやりとする頭に、の顔が浮かぶ。
好き?
――――んなわけあるか。
あいつはただの、変な奴だ。
好き?
まだ2回…いや3回か、しかあってねえし。
好き?
鍋からもうもうと湧き上がる湯気。その向こうに何か、藤代の顔以外のものが見えた気がして、三上は目をこらした。
す き 、 と い う 気 持 ち が、ぶくぶくと音をたてて鍋の中で沸騰していた。
そんな、冬の日。鍋日和。
よくわからないけれど、とりあえず乾杯。